1999.10.9 吹田SA →  JR清洲駅

 社会人になっても、しょうこりもなくヒッチハイクを続ける。
 大学のクラブの先輩の結婚式の二次会が名古屋で行われることになった。名古屋のテレビ塔の下で午後6時に、友人と待ち合わせの約束 をしていた。ヒッチハイクを始めたのが昼過ぎ。間に合いそうになければ、電車を使う用意はしていた。

1台目
乗車地 名神高速吹田サービスエリア
(大阪府吹田市)
降車地 名神高速多賀サービスエリア
(滋賀県犬上郡多賀町)
車種 乗用車
乗せてくれた親切な方 50代女性
乗るまでにかかった時間 10分

 これから金沢に行くというおばちゃんに乗せてもらうことになっ た。女性一人の車に乗るのは初めてである。典型的な大阪のおばちゃんといった感じで、一方的に喋りまくる人だった。ちょっと喋り(聞 き)すぎて疲れたが、面白い人だった。カーステレオから流れる音楽は、Kinkikids、V6、SPEED、宇多田ヒカルといった 若者向けのものばかりで、演歌ばかり聞いているうちの親とは大違いだ。

2台目
乗車地 名神高速多賀サービスエリア
(滋賀県犬上郡多賀町)
降車地 JR清洲駅
(愛知県稲沢市)
車種 乗用車
乗せてくれた親切な方 中年夫婦
乗るまでにかかった時間 20分

 名古屋の知人の家に行くという夫婦に乗せてもらうことになった。
「学生さん? 働いてるの?」
 と質問された。私は今年の4月から、某メーカーで営業職をしているのだが、サラリーマンがヒッチハイクしているのも格好悪いと思っ たので、
「学生です」
 と嘘をついてしまった。
「今年卒業なんだ、ふ〜ん。どこか内定はしてるの?」
 なんと答えよう…とっさに浮かんだのは、今勤めている会社だった。
「ご存知ないかと思いますが、○○に内定しています。」
「お、知ってるよ。ライバル会社だね。私はT社で働いてるですよ。」
 しまったー! 嘘に嘘を重ねるはめになった。T社とは今、とある物件をめぐって争っている最中である。そこからは、業界の話や、や けに専門的な話をした。途中、もう一つのライバル会社のM社の工場の横も通り、会話はさらに盛りあがった。

 JR清洲駅で降ろしてもらい、そこからは電車で名古屋駅に向かった。4時半にはテレビ塔に着いた。待ち合わせをしていた友人に言わ れた。
「もう社会人やろ? 新幹線ぐらい使わないかんで。」
 確かにその通りかもしれない。

前のページへ

次 のページへ

目次のページへ