1997.6.27-28
海老名SA → 名神高槻バス停
東京の有楽町にある会社の役員面接に来ていた。「一次面接と二次
面接を突破して最後の役員面接だからきっとうまくいく」と思ってたら、とんでもなかった。面接官の態度は横柄で、疲れているから早く
終わらせたいという態度があきらかだった。自分の良さを売りこむことができなかった。きっと不採用だ、と思った。
行きはやる気マンマンで、びしっとスーツを着て新幹線を使ったが、帰りは私服に着替え、ヒッチハイクでゆっくり帰ろうと思った。そ
れで傷心が癒えるわけでもないのだが…。
1台目
乗車地 |
東名高速海老名サービスエリア
(神奈川県海老名市) |
降車地 |
東名高速日本平パーキングエリア
(静岡県静岡市) |
車種 |
乗用車 |
乗せてくれた親切な方 |
中年夫婦 |
乗るまでにかかった時間 |
20分 |
面接が終わったのが夕方。海老名サービスエリアに着いた時はすで
に夜の9時をまわっていた。
珍しく高級そうな車が止まった。静岡に行くという中年夫婦が乗っており、車にはカーナビとカーテレビがついていた。今までの中で一
番高級な車だと思う。
23:00に日本平パーキングエリアで降ろしてもらった。が、そこからすぐにヒッチハイクを再開する余裕がなかった。私はもとも
と、月に1,2回は頭痛になってしまう性質なのだが、車に乗っている途中からだんだん頭痛がひどくなってきた。日本平が近づく頃に
は、頭痛のため喋るのも面倒になっていた。絶えず持参しているバファリンを飲み、しばらく椅子に座って休憩することにした。新幹線で
帰りゃ良かった…
2台目
乗車地 |
東名高速日本平パーキングエリア
(静岡県静岡市) |
降車地 |
名神高速養老サービスエリア
(岐阜県養老郡養老町) |
車種 |
大型トラック |
乗せてくれた親切な方 |
中年男性 |
乗るまでにかかった時間 |
45分 |
翌日の深夜0:30、だいぶ頭痛がおさまったところでヒッチハイ
ク再開。
1:15、まるで刺青のような柄の服を着た強面のドライバーの運転するトラックが止まってくれた。一瞬乗るのをためらった。秋田か
ら滋賀の朝市にキャベツを運ぶところだという。
このトラックは無線機を積んでおり、近くを走るトラックと交信しながら走っており、上りのトラックとすれ違う際にはクラクションを
鳴らしてみたり、高速道路の渋滞状況を教えあったり、私的な会話を楽しんだりしていた。
「お疲れ様からおはようさん。こちら○○、東名下り271キロポストクリアー。127キロポストでキャリアカーが炎上して、抜けるの
に30分かかります。後ろから□□さんも来てます。よっこらしょ。東名上りの△△さん、もうすぐスライドすると思います。てんてん。
ヒュゥゥー。」
なにやら一部暗号めいた、専門用語らしき言葉もある。
刺青柄の服に強面の方だったが、楽しい人だった。
3台目
乗車地 |
名神高速養老サービスエリア
(岐阜県養老郡養老町) |
降車地 |
名神高速高槻バス停
(大阪府高槻市) |
車種 |
大型トラック |
乗せてくれた親切な方 |
中年男性 |
乗るまでにかかった時間 |
10分 |
朝食後、4:50にヒッチハイク再開。
またもや怖そうな風貌のドライバーだ。
「わしの名前読めるか? 大学生やったらそれぐらい読めるやろ。」
と、凄みのある声で聞かれて焦った。目の前に「佐藤○○株式会社」と書かれた入門許可証がある。どう考えても「さとう」としか読め
ない。冗談で言っているのか、本気で言っているのか迷った。
「さとうさん…ですか?」
「あほか!裏見ろ!」
裏返したら、確かに読み方の難しい名前だった。私はびびっていたが、そこから話が発展していき、怖い人でないことがわかった。ついに
は、「寝てていいよ」と言う言葉に甘え、本当に眠ってしまった。徹夜はやはり眠たい。
夜の9時過ぎから初めて、高槻バス停に着いたのが翌日の6時過ぎ。9時間近くかかった。ぐっすり眠るわけにもいかず、夜はしんど
い。
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