手作りの世界史実物教材

クレードル(ピラミッ ドの石を運ぶ道具)

 さて、これは何でしょうか?


 今流行りの、「体を揺らすダイエットマシーン」?

(撮影協力:映画『シュレック』のドンキー)

 題名が「ピラミッドの石を運ぶ道具」と書いてあるので答えはバレちゃってますね。
 そう、石を運ぶ道具。あくまで仮説ですが。
 でも、いったいぜんたいどうやって石を運んだのでしょうか?
 ※ヒント:曲線に注目。曲線を4つつなげると円になります。

 ピラミッド建設の子ども向け絵本などには、以下の写真のように、「ころ」や「修羅(しゅら)」を使って、人が引っ張って運び上げている絵が よく載っています。

(撮影協力:ウルトラ兄弟)

 しかし、イギリス・ケンブリッジ大学のパリ(Parry)教授が「クレードル」(ゆりかご)という木製の器具を使って、石そのものを転がし て運んだのではないかという仮説をたてました。クレードルは円の1/4の部分に相当する形をしており、4個を石に巻き付ければ車輪のようにな ることから、石自体を転がして運んだのではないかと考えました。


まずは石を載せて。。。



それ、引っ張れ〜

 この方法ならば、石を直接引っ張るよりも少ない人数で運べるようです。古代エジプト人の発想力に脱帽!!

 私がこの仮説と出合ったきっかけは、息子と大阪科学技術館(入場無料!)に遊びに行ったことでした。?蠡舂啻箸?作ったという原寸大の実物 や、実証実験結果が展示されてました。
 私が「ほほぅ、こんな運び方もあるのかぁ〜」と感心してる横で、息子は何の興味も示さず、隣のショベルカーのゲームに夢中でした。しまいに は兄弟喧嘩を始め出す…。もっとゆっくり見たかった。
 以下の参考ホームページを見てもらえれば、パリ教授の仮説がよくわかると思います。

 あ、ウルトラ兄弟がこけちゃった!

 もしかしたら、古代エジプトでもこんな事故があったかも。


【参考ホームページ】
 ・ケ ンブリッジ大学のパリ(Parry)名誉教授の本
 ・大阪科学技術館
 ・大 阪科学技術館のクレードル展示の紹介
 ・(社)土木学会関西支部